3D VISION・SIMVIBE対応SUSコクピットの紹介

今年に入り、SUS社のアルミフレームでコクピットを組み立てました。設計と調節の自由度が高く、理想的なドライビングポジションを追求できるSUSコクピットは、レースシムを初めた当初からの夢でしたが、やっと実現できました。基本的な設計及びSIMVIBEの導入などは、先駆者である、うk@ukfunkさんのブログを多分に参考にさせて頂いております。ありがとうございます。以下、コクピの詳細を紹介します。
Groovy Clutch(うkさんのブログ)
SUS FA Factory Automation

ステアリングは、FanatecのClubSport Wheel Base V2です。回転が滑らかなブラシレスモーターはiRacingの細やかなFFBを忠実に再現します。最大FFBが8Nmと、一般的に販売されているステアリングの中では最も強いのも魅力ですね。ステアリングリムはBMWタイプとフォーミュラタイプの2種類を車種に合わせて使い分けています。クイックリリースが搭載されているので、リムの交換はとても簡単です。
ClubSport Wheel Base V2 Servo
ClubSport steering wheel BMW GT2 JAPAN
ClubSport steering wheel Formula Black JAPAN

シフターは、シーケンシャルとHパターンを簡単に切り替えられるFanatecのClubSport Shifter SQです。シフトの重さを自由に変えることができ、重めに設定するととてもいいフィーリングを得られます。同梱されているシフトノブは、丸型と、やや太めのスティック型ですが、スリムな市販のものに差し替えました。フォーミュラ風のレイアウトになるように、アルミプレートと金属スペーサーを使って少し内側に傾くように設置してあります。
ClubSport Shifter SQ
セイワ(SEIWA)ノブ スポーツノブ メタルブラック Y26

シフトインジケーターには、シムレーサーにはおなじみのLeo Bodnar社製のSLI-Proを使用。ギア表示、ラップタイム、セッション残り時間などを表示しています。アルミケースはLeo Bodnar純正。市販のステーでClubSport Wheel Base V2に固定してあります。
Shift Light Indicator Controller (SLI-Pro)
SLI-Pro Aluminium Enclosure

サブモニターは8インチのplus one(LCD-8000V)。グラフィックボードからVGAで接続しています(DisplayLinkを使用するUSBタイプのサブモニターはNVIDIAグラフィックボードとは相性が悪いため、オススメしません)。モニターにはiSpeedを表示。おもに燃料使用量を見るのに使っています。耐久レースなどで有効ですね。その下にあるボタンボックスはDerek Speare Designsのもの。レースシムは使うボタンが多いのでこういうボックスがあると便利です。
http://www.century.co.jp/products/pc/monitor/lcd-8000v.html
iSpeed - iRacing HUD and Lap Analyzer
Derek Speare Designs - Main

このコクピットの最大の特徴が、以前紹介した3D立体視システムであるNVIDIA 3D VISIONです。サーキットが完全な3Dで表現されるため、没入感が格段に上がります。iRacingでRender each screen separatelyをOFFにしたときに自然な3D描写とするため、3つの画面が完全にフラットになるように設置してあります。モニターは27インチ、モニターとの距離は720mmで、FOVは105度となります。また、頭を上下左右前後に平行移動したときに3D表現が自然になるようにTRACK IR 5も導入していますが、ドライビング中は頭をほとんど動かさないので使用頻度は低めです。左右の振り向きには使用していません。Euro Track Simulatorなどのドライブものをプレイするときには良いと思います。
NVIDIA 3D VISION(導入ガイド)
http://www.mikimoto-japan.com/beans/products/track_ir5/index.htm

車体に伝わる衝撃を低周波のバイブレーションに変換してコクピットに伝えるSIMVIBEは、臨場感を高めるのにとても有効なシステムです。フロントの左右に、上海問屋から発売されている(いた?)50Wのトランスデューサ、バケットシートの背面と底に、AURA BASS SHAKER AST-1B-4(発売終了)を1基ずつ計2基設置しています。振動の強さはAURA製のものが上海問屋のものの倍近くあり、内臓まで揺れそうなほどの強力な振動を発生させます。フロントの振動はステレオ、リアはステレオ振動を一度合成したあと、バケットシートの2基のバスシェイカーに再分配しています。アンプはいわゆる中華アンプと呼ばれる格安のもの。フロント用に1基、バケット用に2基です。
Groovy Clutch: SimVibe構築ガイド
SimVibe Multi-Dimensional Tactile Feedback
50Wハイパワー振動ユニット 上海問屋 DN-82305
振動ユニットBassShaker の仕様、カタログ、通信販売


SIMVIBEの振動をフルパワーで使うと、階下に大変な騒音を伝えてしまうので、騒音低減のために、うkさん直伝のディスクふにゃふにゃシステムを導入。同システムの効果は抜群で、ほとんど床に振動が伝わりません。
Groovy Clutch: SimVibeにディスクふにゃふにゃシステム
La・VIE(ラ・ヴィ) バランスファイター 3B-4728

中央のモニターは、シフターと同様にアルミプレートと金属スペーサーを使って固定。左右のモニターは、サンコーのモニターアームをSUSのブラケットで挟む形で固定して使用しています。モニターアームは微調整が簡単なので、設置性が大幅に上がります。将来的にモニターの角度を変える場合にも有効です。
サンコー 4軸式くねくねアーム(ポール取り付け用部品)

ペダルは以前から使用しているT500RS用のものを引き続き使用。コクピの裏に置かれたT500RS本体を経由してPCに繋いでいます。ブレーキペダルが軽いため、一旦ペダルをばらし、ブレーキペダルの底に防振ゴムを挟むことでペダルが重くなるように工夫しています。

キーボードはモニターアーム(余りパーツで延長)の先に固定。ステアリングリムを外してキーボードを移動させると、PCの通常使用に適したポジションにトランスフォームします。

PC構成はi7-4790K+NVIDIA GTX980Ti。980TiはTITAN Xに迫るハイパワーとメモリ6GBが特徴ですがiRacingに関してはオーバースペックかなと思います。

ヘッドセットはゼンハイザーのPC360。耳への当たりが柔らかく、3Dメガネをかけていても痛くなりにくいです。
http://www.senncom.jp/pc/pc360/

コクピットの設計に使用した簡易的な図面です。GT3車両をイメージしたポジションになっています。

ClubSport Wheel Base V2、ClubSport Shifter SQ、モニターの固定に使用したアルミプレートの図面です。

おまけ。背面のスパゲッティケーブル。接続機器が多いとがんばってまとめてもこうなっちゃいますね。まとめ過ぎても整備性が落ちるので難しいところです。
BUFFALO ケーブルボックス 電源タップ&ケーブル収容 Lサイズ